アガサ・クリスティ 『カリブ海の秘密』感想〜ミス・マープルに対する本音 2023-12-13 アガサ・クリスティ『カリブ海の秘密』を読みました。ミス・マープルシリーズの長編9作目。 ※ この記事は感想のみ・あらすじネタバレなしです 静養のためカリブ海に旅行に行ったらそこのホテルで連続殺人事件に巻き込まれて解決までしちゃうっていう名探偵コナンばりの引き寄せ力を見せる...
アガサ・クリスティ 『満潮に乗って』の意味は...遺産をめぐる人間模様と男女のドラマ 2023-09-29 アガサ・クリスティの 『満潮に乗って』 を読みました。ポアロシリーズです。 ある大富豪が、遺言を残さないまま空襲により急死。 莫大な財産を相続した若い未亡人と、遺産の恩恵を受けられずに困窮する一族。 そして、婚約中の男女の前には危険な男が現れる。 とても面白かったです。...
アガサ・クリスティ 『魔術の殺人』魔術...とは呼べない殺人|アガサ・クリスティ 2023-09-14 ミス・マープルの長編5作目『魔術の殺人』を読みました。 アガサ・クリスティにしてはかなり冴えない感じの作品かも。。「魔術」という言葉のイメージと物語の内容に乖離がある上に、魔術のような...というほどでもない普通に想像できちゃう犯行トリックにちょっと残念感がある。 話に...
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティの作品・感想一覧 2023-09-12 アガサ・クリスティの作品と感想記事の一覧を長編・短編・戯曲別にまとめました。 ★印は個人的満足度で評価しています(5点満点)。 感想記事には、あらすじ・個人的読みどころ・ネタバレ感想などを書いています。感想はそのときの気分で書いているので、記事の体裁はそろってないことが多...
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『ねじれた家』原作あらすじと感想~異様な緊張感に包まれた物語 2023-03-27 アガサ・クリスティの『ねじれた家』。 タイトルは、マザーグース「ねじれた男がおりました」からの引用です。 読んでいる最中からとても、、、疲弊する作品でした。 というのも、この話、最初から最後まで 異様な緊張感 に包まれているのです。 登場人物たちの異様さ、何...
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『ねずみとり』サザエさん的良さのある世界一のロングラン戯曲 2023-03-17 アガサ・クリスティの 『ねずみとり』 は、1952年の初演以来、世界でもっとも長く連続上演されていた舞台だそうです。 (残念ながらコロナ流行により2020年に一時中断) この戯曲は『招かれざる客』や『検察側の証人』と比べると、劇的なインパクトにはやや欠ける作品かなと...
アガサ・クリスティ 『秘密機関』ありふれた苗字の男ブラウンを突き止める|アガサ・クリスティ 2023-03-13 アガサ・クリスティの2作目『秘密機関』。トミー&タペンスシリーズです。 幼馴染の2人のもとに舞い込んできた仕事が発端となり、謎の男ブラウンの正体と極秘文書のありかを突き止めるというストーリー。 現代においてはちょっと現実味を感じにくい話ではありますが、あまり深く考えず...
アガサ・クリスティ 『殺人は容易だ』内なる狂気を秘めた凶悪犯の話~アガサ・クリスティ 2023-02-23 殺人は容易なのでしょうか。 普通はそうは思いません。何度も人を殺しておきながら罪をのがれることは、普通はかなり難しいはずです。 「いいえ、その考え方はまちがっていますわ。殺人はとても容易なんですよ── だれにも疑われなければね 」 連続殺人犯の正体を確信し、主人公...
アガサ・クリスティ 『ゴルフ場殺人事件』ポアロ2作目の謎解きは超親切設計だった 2023-02-08 『ゴルフ場殺人事件』はアガサ・クリスティの三作目、ポアロが登場する二作目の作品です。(1923年刊行) 久しぶりにヘイスティングズが登場するポアロの初期作品を読んだんですが、ちょっと驚き。 こんなに親切にポアロが謎解き解説していたとは!! 一作目のスタイルズ荘がど...
アガサ・クリスティ マザーグースが使われたアガサ・クリスティ作品 2023-01-30 アガサ・クリスティは作品の題材としてマザーグースを好んで使用しています。 マザーグースとはイギリスで古くから伝承されてきた童謡です。子守歌や子供たちの遊び歌などがあり、イギリス・アメリカで広く親しまれ教養の基礎ともなっているようです。 私自身はマザーグースなんてほと...
アガサ・クリスティ 『ポケットにライ麦を』マザーグースの不気味さを味わう〜アガサ・クリスティ 2023-01-18 被害者の遺体のポケットにはライ麦が入っていた。 日本的に言えば米粒が入っていたようなものか。 ポケットにライ麦。なぜ? 非常に奇妙で、その理由を知りたくなります。
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『死への旅』ボリス・グリドルはなぜ危険だったのか? 2023-01-12 1954年に刊行されたアガサ・クリスティの『死への旅』。 本の紹介文には「会心の冒険スパイ小説」とか書かれていて、そう言われるとなんか陳腐そうでなんとなく面白くなさそうな雰囲気を感じてしまうんですが。 面白かったです。 夫に捨てられ娘に死なれて絶望した女性が睡眠薬で自殺...
アガサ・クリスティ 『愛国殺人』ポアロの主義を再確認する〜アガサ・クリスティ 2022-12-26 「愛国」と聞くと、日本人は何を思い浮かべるんだろう。 私は未だにこの言葉の意味をよくつかめていない。 『愛国殺人』は、アガサ・クリスティの全盛期といわれる時期に書かれた作品の1つで、1940年、第二次世界大戦中に刊行されています。 「擲弾兵(てきだんへい)」のよう...
アガサ・クリスティ 『検察側の証人』ショッキングすぎる結末に呆然~アガサ・クリスティ 2022-12-21 アガサ・クリスティの 『検察側の証人』 は、もともと『死の猟犬』という短編集に小説として収録され、その後戯曲として書き直された作品です(1953年初演)。 訳者あとがきには、 「彼女の戯曲としては最高傑作と言えるだろう」 と書かれています。 この作品は、先日読んだアガ...
アガサ・クリスティ 『複数の時計』突っ込みどころ満載だけど楽しめる1冊~アガサ・クリスティ 2022-12-15 原題は "The Clocks" 。事件現場に置かれていたのは、4時13分に合わせられた複数の時計。 一応ポアロシリーズということになっていますが、他の作品に比べるとポアロの登場シーンは圧倒的に少ないです。 現場付近を偶然通りかかった秘密情報部員のコ...
アガサ・クリスティ 『蒼ざめた馬』その意味は? 魔術で人は殺せるか~アガサ・クリスティ 2022-09-22 アガサ・クリスティ『蒼ざめた馬』を読みました。 テーマは「魔術で人を殺せるか?」。殺せるわけはないはずなのに、ターゲットらしき人々が実際に病気にかかって死んでいる。 魔術が行われるのは、3人の女が住む館 「蒼ざめた馬」 。 主人公がおとりで魔術を依頼してみると、おとりタ...
アガサ・クリスティ 『招かれざる客』読みにくさを超える戯曲!アガサ・クリスティ 2022-09-09 初めてアガサ・クリスティの戯曲を読みました。 戯曲って読みにくいですよね。 舞台の台本の形式で書かれていますが、セリフと説明が入り混じっているから小説のように読めないし、苦手意識があって長い間読んでこなかったんですが。 今回たまたま『招かれざる客』を手に取ってみたら、思...
アガサ・クリスティ 『ハロウィーン・パーティ』リンゴ食い競争って?派手さはないが、非常に練られたストーリー 2022-09-01 アガサ・クリスティの『ハロウィーン・パーティ』。 子どもたちを集めて開催されたハロウィーンパーティで、13歳の子どもが殺される。しかも、バケツの水に頭を押し込まれて。 こんなあらすじを聞いて、読みたいと思う人がいるのかどうか...。 子どもが被害者だなんて胸クソ悪い話...
アガサ・クリスティ 『雲をつかむ死』ポアロが乗り込む飛行機内での殺人事件〜アガサ・クリスティ 2022-07-20 アガサ・クリスティの『雲をつかむ死』。ポアロが乗り込んだ飛行機内での殺人事件です。 11人の客が乗り込む後部座席の狭い空間で、犯人は誰にも見られずに一体どうやって犯行を遂げたのか? 閉鎖空間でのトリックもので、なかなか面白い。 自分の座席から犯行道具が見つかったために、...
アガサ・クリスティ 『パディントン発4時50分』ミス・アイルズバロウが選んだのは誰か? 2022-07-13 アガサ・クリスティ『 パディントン発4時50分 』を読みました。ミス・マープルのシリーズですが、マープルはあんまり出てこない。 主役はほぼ、超有能な家政婦ミス・アイルズバロウでした。 「並走する汽車の中から殺人を目撃する」という導入は面白かったし、登場人物も魅力的だし、犯...