アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『ねじれた家』原作あらすじと感想~異様な緊張感に包まれた物語 2023-03-27 アガサ・クリスティの『ねじれた家』。 タイトルは、マザーグース「ねじれた男がおりました」からの引用です。 読んでいる最中からとても、、、疲弊する作品でした。 というのも、この話、最初から最後まで 異様な緊張感 に包まれているのです。 登場人物たちの異様さ、何...
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『ねずみとり』サザエさん的良さのある世界一のロングラン戯曲 2023-03-17 アガサ・クリスティの 『ねずみとり』 は、1952年の初演以来、世界でもっとも長く連続上演されていた舞台だそうです。 (残念ながらコロナ流行により2020年に一時中断) この戯曲は『招かれざる客』や『検察側の証人』と比べると、劇的なインパクトにはやや欠ける作品かなと...
アガサ・クリスティ 『殺人は容易だ』内なる狂気を秘めた凶悪犯の話~アガサ・クリスティ 2023-02-23 殺人は容易なのでしょうか。 普通はそうは思いません。何度も人を殺しておきながら罪をのがれることは、普通はかなり難しいはずです。 「いいえ、その考え方はまちがっていますわ。殺人はとても容易なんですよ── だれにも疑われなければね 」 連続殺人犯の正体を確信し、主人公...
アガサ・クリスティ アガサ・クリスティ『死への旅』ボリス・グリドルはなぜ危険だったのか? 2023-01-12 1954年に刊行されたアガサ・クリスティの『死への旅』。 本の紹介文には「会心の冒険スパイ小説」とか書かれていて、そう言われるとなんか陳腐そうでなんとなく面白くなさそうな雰囲気を感じてしまうんですが。 面白かったです。 夫に捨てられ娘に死なれて絶望した女性が睡眠薬で自殺...
アガサ・クリスティ 『検察側の証人』ショッキングすぎる結末に呆然~アガサ・クリスティ 2022-12-21 アガサ・クリスティの 『検察側の証人』 は、もともと『死の猟犬』という短編集に小説として収録され、その後戯曲として書き直された作品です(1953年初演)。 訳者あとがきには、 「彼女の戯曲としては最高傑作と言えるだろう」 と書かれています。 この作品は、先日読んだアガ...
アガサ・クリスティ 『蒼ざめた馬』その意味は? 魔術で人は殺せるか~アガサ・クリスティ 2022-09-22 アガサ・クリスティ『蒼ざめた馬』を読みました。 テーマは「魔術で人を殺せるか?」。殺せるわけはないはずなのに、ターゲットらしき人々が実際に病気にかかって死んでいる。 魔術が行われるのは、3人の女が住む館 「蒼ざめた馬」 。 主人公がおとりで魔術を依頼してみると、おとりタ...
アガサ・クリスティ 『招かれざる客』読みにくさを超える戯曲!アガサ・クリスティ 2022-09-09 初めてアガサ・クリスティの戯曲を読みました。 戯曲って読みにくいですよね。 舞台の台本の形式で書かれていますが、セリフと説明が入り混じっているから小説のように読めないし、苦手意識があって長い間読んでこなかったんですが。 今回たまたま『招かれざる客』を手に取ってみたら、思...
アガサ・クリスティ 『終りなき夜に生れつく』サスペンスというかホラー〜アガサ・クリスティ 2022-01-10 アガサ・クリスティが描く探偵といえばエルキュール・ポアロかミス・マープルですが、その2人が出てこない作品もあります。 『終りなき夜に生れつく』 も、探偵が登場しない作品のうちの1つ。 この作品、途中までは正直少し退屈でした。 読んでる途中、もしかして『春にして君を離れ』...