アガサ・クリスティ 『蒼ざめた馬』その意味は? 魔術で人は殺せるか~アガサ・クリスティ 2022/09/22 アガサ・クリスティ『蒼ざめた馬』を読みました。 テーマは「魔術で人を殺せるか?」。殺せるわけはないはずなのに、ターゲットらしき人々が実際に病気にかかって死んでいる。 魔術が行われるのは、3人の女が住む館 「蒼ざめた馬」 。 主人公がおとりで魔術を依頼してみると、おとりタ...
アガサ・クリスティ 『招かれざる客』読みにくさを超える戯曲!アガサ・クリスティ 2022/09/09 初めてアガサ・クリスティの戯曲を読みました。 戯曲って読みにくいですよね。 舞台の台本の形式で書かれていますが、セリフと説明が入り混じっているから小説のように読めないし、苦手意識があって長い間読んでこなかったんですが。 今回たまたま『招かれざる客』を手に取ってみたら、思...
アガサ・クリスティ 『ハロウィーン・パーティ』リンゴ食い競争って?派手さはないが、非常に練られたストーリー 2022/09/01 アガサ・クリスティの『ハロウィーン・パーティ』。 子どもたちを集めて開催されたハロウィーンパーティで、13歳の子どもが殺される。しかも、バケツの水に頭を押し込まれて。 こんなあらすじを聞いて、読みたいと思う人がいるのかどうか...。 子どもが被害者だなんて胸クソ悪い話...
アガサ・クリスティ 『雲をつかむ死』ポアロが乗り込む飛行機内での殺人事件〜アガサ・クリスティ 2022/07/20 アガサ・クリスティの『雲をつかむ死』。ポアロが乗り込んだ飛行機内での殺人事件です。 11人の客が乗り込む後部座席の狭い空間で、犯人は誰にも見られずに一体どうやって犯行を遂げたのか? 閉鎖空間でのトリックもので、なかなか面白い。 自分の座席から犯行道具が見つかったために、...
アガサ・クリスティ 『パディントン発4時50分』ミス・アイルズバロウが選んだのは誰か? 2022/07/13 アガサ・クリスティ『 パディントン発4時50分 』を読みました。ミス・マープルのシリーズですが、マープルはあんまり出てこない。 主役はほぼ、超有能な家政婦ミス・アイルズバロウでした。 「並走する汽車の中から殺人を目撃する」という導入は面白かったし、登場人物も魅力的だし、犯...
アガサ・クリスティ 『マギンティ夫人は死んだ』登場人物の相関図つくってみた~アガサ・クリスティ 2022/06/20 アガサ・クリスティの42作目『 マギンティ夫人は死んだ 』。 いやぁ、長かった。最後まで読み終わったあと、冒頭の部分を読んだのはいったい何十年前だろう? と感じるほど。 なんか、いろんなことがありすぎて...。 とりあえず登場人物がめちゃくちゃ多いので、相関図を作って人...
アガサ・クリスティ 『ひらいたトランプ』容疑者は前科ありの4人~アガサ・クリスティ 2022/06/06 久しぶりに、面白さで興奮したアガサ・クリスティ作品でした。 面白い作品はいろいろあるけど、「ほぼこの人が犯人なのね!」と思わせたところからここまで連続して驚かされると、一人で読みながら「えーっ!」と声を出してしまうのもしかたないと思う。 電車の中で終盤を読んでいたら乗り...
アガサ・クリスティ 『葬儀を終えて』古典的だけど裏切らない アガサ・クリスティの王道ミステリー 2022/05/16 解説の方が「私のクリスティー・ベスト1」と推す、アガサ・クリスティの『 葬儀を終えて 』。 1953年に刊行されていて、アガサ・クリスティ作品としては44作目、ポアロものとしては25作目の小説です。 私の中でベスト1かというとそこまでではないかなぁという感じですが、読者を...
アガサ・クリスティ 『鏡は横にひび割れて』とテニスンの詩『シャロットの姫』を読む 2022/03/08 老婦人ミス・マープルが探偵役となる『 鏡は横にひび割れて 』(1962年)。 本のタイトルは、『 シャロットの姫 』(The Lady of Shalott)という テニスン の詩の一節から引用されています。 『鏡は横にひび割れて』を読んだあと、この詩のあらすじや意味が気...
アガサ・クリスティ 『白昼の悪魔』典型的なのに面白い不思議〜アガサ・クリスティ 2022/02/25 夏、小島のビーチリゾート。 美貌と完璧なスタイルを持ち、浜辺にいる全男性の視線を集める一方で女性からはことごとく嫌われる元舞台女優。 そして殺人事件。 物語の舞台も中心人物も、よくありそうな典型的な設定。 なのになぜ、こんなに面白いのか? アガサ・クリスティ『白...